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物権法データベース
法律参考書(法令データベース) 目次リンク集(索引)
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2009年更新分
392条1項:債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。
396条:抵当権は、債務者及び抵当権設定者に対しては、その担保する債権と同時でなければ、時効によって消滅しない。
377条2項の要旨:主たる債務者が通知を受け、又は承諾したとき、抵当権処分の受益者の承諾を得ないでした弁済は、受益者に対抗不可。
先順位抵当権登記が無効のときは、後順位抵当権者は、抹消請求可。
譲渡担保権者は抵当権消滅請求不可。
所有権以外を取得した第三者は抵当権消滅請求不可。
代価弁済は、主債務者・保証人可、物上保証人不可。
一般債権者申立ての強制競売でも、法定地上権成立。
抵当権者は抵当代価から弁済を受けない部分のみ他から受ける(他債権者異議可の趣旨)。
留置権消滅請求は、質権に準用。
363条の要旨:譲り渡すに証書交付を要する債権を質権の目的とするとき、質権設定は、証書交付で、効力を生ずる。
留置権の果実収取権は、質権に準用。
353条:動産質権者は、質物の占有を奪われたときは、占有回収の訴えによってのみ、その質物を回復することができる。
不動産保存の先取特権者が、債権取得時に、不動産売買の先取特権者を知っていても、優先弁済権影響なし。
331条2項:同一の不動産について売買が順次された場合には、売主相互間における不動産売買の先取特権の優先権の順位は、売買の前後による。
339条の要旨:登記した不動産保存・工事の先取特権は、抵当権に先立って行使可。
314条:賃借権の譲渡又は転貸の場合には、賃貸人の先取特権は、譲受人又は転借人の動産にも及ぶ。譲渡人又は転貸人が受けるべき金銭についても、同様とする。
動産保存の先取特権で数人の保存者があるときは、後の保存者が優先。
335条1項:一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるのでなければ、不動産から弁済を受けることができない。
雇用関係の先取特権の被担保債権は期間限定なし。
法人に日用品を供給した場合、先取特権なし。
債務者が、代担保提供の意思表示をしても、留置権者が承諾しないとき、承諾に代わる裁判必要(通説)。
297条1項:留置権者は、留置物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って、これを自己の債権の弁済に充当することができる。
299条1項:留置権者は、留置物について必要費を支出したときは、所有者にその償還をさせることができる。
適法占有後不法占有の間に必要費・有益費を支出しても、留置権不成立。
通路を開設しない通行地役権は、不継続地役権。
269条の2・2項の要旨:区分地上権は、第三者がその土地の使用・収益権を有する場合も、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾があるとき、設定可。
266条2項の要旨:(地上権の)地代は、性質に反しない限り、賃貸借規定準用。
地上権者・永小作人は、不可抗力で収益について損失を受けたときでも、地代・小作料の免除又は減額請求不可。
地上権者・永小作人は、不可抗力で、引き続き三年以上全く収益を得ず、又は五年以上地代・小作料より少ない収益を得たときは、権利放棄可。
地上権者・永小作人が引き続き二年以上地代・小作料の支払を怠ったときは、土地所有者は、権利消滅請求可。
未登記通行地役権の承役地譲渡の場合、譲渡時に、継続的通路使用が、客観的に明らか+認識可能のとき、原則地役権主張可。
211条2項の要旨:公道に至るための通行権を有する者は、必要があるときは、通路開設可。
他主占有者の相続人が取得時効を主張する場合、相続人が自主占有を立証。
盗品等返還後でも回復者に対し代価弁償請求可。
盗品・遺失物回復請求前に滅失ならば、即時取得者に損害賠償請求不可。
盗品・遺失物回復請求で、占有者は、代価弁償提供があるまで使用収益可。
即時取得成立には、取引行為が必要。
占有取得者は無過失推定。
立木二重譲受でいずれも明認方法を施さないうちに、伐採された場合、お互いに対抗不可(先に伐木占有を取得しても同様)。
明認方法が認められるのは、所有権の移転or留保。
制限行為能力取消の取消前第三者は177条の第三者でない。
2008年更新分
根抵当権者が、競売手続開始または滞納処分差押えを知った時から2週間で根抵当権の元本確定。
根抵当権の元本は、債務者or根抵当権設定者が破産手続開始決定を受けたときに確定。
根抵当権の全部譲渡は、転抵当権者等の承諾不要。
392条1項:債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権の負担を按分する。
借地権者が所有建物に1番抵当設定後、土地所有権を取得し、建物に2番抵当を設定した場合、法定地上権成立。
抵当権設定時、土地・建物が同一所有者なら、抵当権実行までの譲渡で、借地権設定されても、法定地上権成立。
更地抵当権設定後、建物建築+抵当権設定され、先に建物抵当権が実行された場合、法定地上権成立。ただ、土地抵当権に対抗できず、土地競売で消滅。
378条:抵当不動産について所有権又は地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてその抵当権者にその代価を弁済したときは、抵当権は、その第三者のために消滅する。
抵当権設定登記後に物上代位の目的債権が譲渡され第三者対抗要件が備えられた場合も、抵当権者は目的債権を差し押さえて物上代位権行使可。
工場抵当法2条で工場の土地または建物とともに抵当目的とされた動産が、抵当権者の同意なく工場から搬出された場合、第三者が即時取得しない限り、抵当権者は、当該動産を元の備付工場に戻す請求可。
設定者の所有権取得を停止条件として、抵当権設定契約締結可。
土地所有権の一部を目的として抵当権設定不可。
354条:動産質権者は、その債権の弁済を受けないときは、正当な理由がある場合に限り、鑑定人の評価に従い質物をもって直ちに弁済に充てることを裁判所に請求することができる。この場合において、動産質権者は、あらかじめ、その請求をする旨を債務者に通知しなければならない。
弁済期前の契約でも、設定者が債務弁済に代えて任意に質物所有権を質権者に取得させることができる旨を約することは有効。
334条の要旨:先取特権と動産質権とが競合する場合、動産質権者は、第一順位の先取特権者と同一の権利を有する。
330条2項の要旨:第一順位の先取特権者は、債権取得時に第二・第三順位の先取特権者を知っていたときは、これらの者に優先権行使不可。
運送人が荷物を債務者に引き渡した場合、運輸の先取特権行使不可。
316条:賃貸人は、敷金を受け取っている場合には、その敷金で弁済を受けない債権の部分についてのみ先取特権を有する。
333条:先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産について行使することができない。
一般先取特権については物上代位性は問題とならない(通説)。
区分地上権は、第三者が土地の使用又は収益をする権利を有する場合も、その権利又はこれを目的とする権利を有するすべての者の承諾あるときは、設定可。
地上権が登記上存続期間満了の場合も区分地上権設定のときは地上権者の承諾を要する。
共有者の1人が、権限なく、自己の単独所有として売却した場合、自己持分は有効な処分、自己持分超は他人の権利の売買の法律関係を生じ、売買契約は有効に成立。
244条:付合した動産について主従の区別をすることができないときは、各動産の所有者は、その付合の時における価格の割合に応じてその合成物を共有する。
付合の規定により、物の所有者が合成物等の共有者となったときは、その物について存する権利は以後その持分について存する。
占有の訴えの提起期間:保持は妨害の間or消滅後一年内。保全は妨害の危険の間。回収は奪われた時から一年内。保持・保全は工事着手から一年経過or工事完成で提起不可。
200条2項:占有回収の訴えは、占有を侵奪した者の特定承継人に対して提起することができない。ただし、その承継人が侵奪の事実を知っていたときは、この限りでない。
占有の訴えに対し、防御方法として本権に基づく反訴提起可。
動産不法占拠者の仮差押債権者は非第三者(対抗要件不要)。
第一譲受人が土地未登記のまま立木を植栽し明認方法を施した後、譲渡人が立木を含め第二譲受人に譲渡し登記した場合、第一譲受人は立木所有権の対抗可。
無権限で樹木を植え付けた者は、平穏・公然・20年自主占有で、立木所有権の時効取得可
A・B・Cと売買で所有権移転登記がなされ、A・B間が錯誤無効の場合、Bは抹消登記請求権あり。
177条の内容:不動産に関する物権の得喪及び変更は、登記をしなければ、第三者に対抗不可。
賃借権設定登記がなされている土地が譲渡された場合、新所有者(新賃貸人)が賃借人に賃料請求するには、(擬似的対抗関係として)登記必要。
不動産共有者の1人が持分譲渡した場合、持分譲受人にとって、他の共有者は民177条の第三者。
不動産の差押債権者は、民177条の第三者。
時効完成前の予約買主から、時効完成後に地位を譲受け、仮登記移転付記登記した譲受人に対し、時効取得者は登記なく対抗可。
法定地上権成立後、土地が第三者に譲渡された場合、建物所有者は登記を備えなければ、地上権の対抗不可。
死因贈与に基づく限定承認者への所有権移転登記が相続債権者の差押登記より先でも、信義則上、限定承認者は対抗不可。
545条1項但書(解除の遡及効制限)の第三者は、解除前に利害関係を有するに至った者で登記必要。
制限行為能力取消の場合、善意・悪意を問わず、取消前の第三者には登記なく対抗可、取消後の第三者には登記なく対抗不可。
不動産の二重売買で、第二買主が先に登記した場合、第一買主は(第二買主登記時でなく)不動産占有開始時を起算点として、取得時効主張可。
権利能力なき社団が法人格を取得した場合、一般的には包括承継と解され、占有承継が認められる。
廃除された推定相続人が、不動産に共同相続登記をし、持分を第三者に譲渡した場合、他の共同相続人は登記なくして、自己持分を第三者に対抗可。
動産先取特権の順位:第一・不動産賃貸、旅館宿泊、運輸。第二・動産保存。第三・動産売買、種苗・肥料の供給、農工業の労務。
動産先取特権においては、第一順位の先取特権者が、債権取得時に第二・第三順位の先取特権者を知っていたときは、これらの者に優先権を行使できない。
根抵当権の元本確定期日を定めた場合、その旨の登記をしなくても当事者間では効力が生じ、定められた期日到来により元本確定。
債務者・設定者(・第三取得者)の破産手続開始決定で根抵当権の元本確定。
元本確定期日がないときは根抵当権者はいつでも元本確定請求可。請求(到達)時に確定。
根抵当権の全部譲渡は、譲渡前と譲渡後の被担保債権の範囲が異なる場合も可。
一部の(登記)債権者に対してのみ抵当権消滅請求をしても、その請求は無効であり、この請求を受けた債権者に対しても何らの効力も生じない。
抵当目的物の第三者による損傷は残部の価格が十分なら抵当権者の損害賠償請求不可。
譲渡禁止特約付債権を目的とする債権質:原則・不可、例外・質権者善意なら成立。
338条1項:不動産の工事の先取特権の効力を保存するためには、工事を始める前にその費用の予算額を登記しなければならない。この場合において、工事の費用が予算額を超えるときは、先取特権は、その超過額については存在しない。
造作買取代金債権に基づく留置権の主張は不可。
仮登記担保の清算金支払請求権に基づく留置権の主張は可。
283条:地役権は、継続的に行使され、かつ、外形上認識することができるものに限り、時効によって取得することができる。
地役権の消滅時効(291条):不継続地役権・最後の行使の時から起算、継続地役権・行使を妨げる事実が生じた時から起算。
293条:地役権者がその権利の一部を行使しないときは、その部分のみが時効によって消滅する。
第三者が地役権の負担を伴うものとして承役地を占有したときは、第三者の取得する所有権も地役権の負担を伴うものとなり、地役権は消滅しない。
397条:債務者又は抵当権設定者でない者が抵当不動産について取得時効に必要な要件を具備する占有をしたときは、抵当権は、これによって消滅する。
381条:抵当不動産の停止条件付第三取得者は、その停止条件の成否が未定である間は、抵当権消滅請求をすることができない。
区分所有6条2項:区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。
269条1項:地上権者は、その権利が消滅した時に、土地を原状に復してその工作物及び竹木を収去することができる。ただし、土地の所有者が時価相当額を提供してこれを買い取る旨を通知したときは、地上権者は、正当な理由がなければ、これを拒むことができない。
占有改定の後に他の引渡しを受けたとしても、その時に悪意であれば即時取得は成立しない。
地上権の存続期間は制限がなく原則当事者は自由に設定可。
366条1項:質権者は、質権の目的である債権を直接に取り立てることができる。
366条2項:債権の目的物が金銭であるときは、質権者は、自己の債権額に対応する部分に限り、これを取り立てることができる。
366条4項:債権の目的物が金銭でないときは、質権者は、弁済として受けた物について質権を有する。
建物+家財道具を目的とする抵当権は不可。抵当権の効力が一定の家財道具に及ぶことはあり得るが抵当権の目的とは別問題。
2007年更新分
即時取得の対象:贈与、代物弁済、弁済給付、消費貸借、強制競売を含む。
引渡なしの動産譲受人:賃借人に対抗できない、受寄者に対抗できる。
(占有代理関係消滅後)直接占有のみを主張して10年の取得時効不可。
(即時取得者への)盗品・遺失物の回復請求(193条):盗難・遺失の時より2年間。
体系順データ
物権:物を直接支配し、利益を受ける排他的権利。客体たる要件は、特定性、独立性、有体物性、現存性
直接性:権利者が満足するために、他人の行為を必要とせず、物に直接に行使していくことができること
排他性:1つの物権が存する物には、同じ内容の物権は両立しないこと
公示の原則(消極的信頼の原則):物権の変動は常に外界から認識しうる何らかの表象を伴うことを必要とするという原則。表象のないところには物権変動はないであろうという消極的信頼の保護
公信の原則(積極的信頼の原則):物権の存在または変動があったような外形があり、その外形を信頼した者がいた場合、その信頼を保護する原則。公示があればそれに対する物権変動があったであろうという積極的信頼の保護
物権的請求権(物上請求権):物権の行使が妨げられたり、その恐れが生じたときに、生じさせている者に対して、その除去、回復等を請求することができる請求権。種類は、物権的返還請求権、物権的妨害排除請求権、物権的妨害予防請求権。法的性質は、物権効力説、債権説、独立請求権説
物権的請求権の根拠:物権の直接支配性。自力救済の禁止。202条の本権の訴という文言。仮の権利ともいうべき占有権に占有訴権が認められている
物権的返還請求権の要件:請求の相手方が現にその物を占有することによって、物権者の占有を妨げていること
物権的妨害排除請求権の要件:請求の相手方がその物を占有すること以外の方法で、物権を妨害していること
物権的妨害予防請求権の要件:請求の相手方がその物を妨害するおそれのあること
物権的請求権の費用負担:行為請求権説。修正行為請求権説。忍容請求権説。責任説。費用折半説
行為請求権説:物権的請求権の内容に関して、客観的に物権と相容れない状態を除去して、あるべき状態に復旧するために、相手方に対して積極的な行為を請求することを内容とする見解
物権法定主義の趣旨:封建的関係の整理。公示の徹底
意思主義:意思表示だけで物権変動の効力が生じること
形式主義:物権の変動に一定の形式を要求するもの
物権行為独自性否定説:債権行為によって物権変動が生じることを認めること
物権行為独自性肯定説:債権行為以外に物権行為が必要であるとするもの
物権行為の有因無因:債権行為が無効になったときに物権行為の効力がどうなるかに関する理論
対抗要件:すでに効力を生じた法律関係あるいは権利関係の得喪変更を第三者に主張するための法律要件
二重譲渡の法律構成:不完全物権変動説。第三者主張説。相対的無効説。法定証拠説。法定制度説。公信力説
第三者:登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者。例は、共有持分の譲受人以外の共有者
登記なくして対抗しうる第三者の例:実質的無権利者とその者からの譲受人、転得者。不法占拠者。不法行為者。一般債権者。不動産物権変動の前主、後主。受寄者。背信的悪意者
背信的悪意者:特に程度の悪い悪意者を排除しようとする理論。単なる悪意という意味を越えて、相手方を害する目的がある者
背信的悪意者からの転得者の地位:相対的無効類型は、相対無効説、債権者取消権的構成、否認権説、債権的請求権説。絶対的無効類型は、保護否定説、94条2項類推説
疑似的対抗問題:純然たる対抗問題ではないが、諸般の事情を比較衡量の結果、対抗問題として扱うのが妥当であると判断される性質のもの
取得時効と登記に関する学説:判例理論、登記時効中断説、登記不要説、勝訴判決確定標準説、折衷説。登記不要説は、占有尊重説、対抗問題限定説、起算点選択説
取得時効と登記(判例):時効完成時の登記名義人に対しては登記なくして時効取得を対抗できる。時効完成後の第三者に対しては、時効取得を対抗するには登記が必要。起算点は動かせない。時効完成後名義人が交替した時点からさらに時効期間を経過すれば再び時効取得しうる
仮登記:将来の本登記の順位保全のため、予めする登記。物権保全の仮登記(1号仮登記)と請求権保全の仮登記(2号仮登記)。効力は、順位保全の効力、担保的効力、警告的効力
登記請求権:登記権利者が登記義務者に対し、登記申請に協力するよう請求しうる権利。種類は、物権的登記請求権、物権変動的登記請求権、債権的登記請求権
登記の有効要件:不動産登記のうち権利関係の登記(権利の登記)が物権変動に対抗力を与えるための要件。実質的要件(登記と符合する権利関係が実体法上存在すること)と形式的要件(不登法等の手続的規定の定める要件を備えること)
明認方法:ある種の取引で慣習上認められた対抗要件。木の皮を削って所有者の名前を墨書する場合等
引渡し:占有の移転。種類は、現実の引渡し、簡易の引渡し、占有改定、指図による占有移転
現実の引渡し(182条1項):占有者が物の上に有する事実的支配を移転すること
簡易の引渡し(182条2項):譲受人またはその占有代理人が現実に占有物を所持している場合に占有移転の合意があること
占有改定(183条):譲渡人が物を譲渡した後も占有代理人として、引き続きこれを所持する場合
指図による占有移転(184条):甲が乙に物を預けている場合において、甲がその物を丙に譲渡したときに、甲が乙に対して丙のために占有するよう命じ、丙もこれを承諾すること
物権一般に共通する消滅原因:目的物の滅失。消滅時効。放棄。混同。公用徴収
混同(179条、520条):併存させておく必要のない二つの権利が同一人に帰すること
占有制度:人が現実に物を所持している場合にそれが本権に基づくかどうかにかかわらず、その事実上の支配状態を保護しようとするもの
占有:自己のためにする意思をもって物を所持すること。自主占有(所有の意思のある占有)と他主占有(所有の意思のない占有)。自己占有(占有者本人が自ら物を所持してなす占有)と代理占有(本人が占有代理人の占有を通じて取得する占有)
代理占有:本人が占有代理人の占有を通じて取得する占有。要件は、代理人が所持をなすこと、この代理人が本人のために所持する意思を有すること、本人と代理人との間に一定の関係が存在すること。効果は、代理人の占有のいろいろな効果が本人について与えられる
占有権(180〜205条):自己のためにする意思をもって物を所持するときに、法律上の根拠ないしは権限の有無を問うことなく、その事実的支配状態をそのまま法律的に保護する権利。成立要件は、自己のためにする意思をもって物を所持すること
自己のためにする意思:事実上自己に利益を帰属させようとする意思。この意思は所持を生ぜしめた原因によって客観的に判断される
所持:物に対する事実上の支配。社会通念上物がその人の支配内にあると認められること
ポセッシオ:ローマ法上の占有であり、本権の有無を問題にすることなく、物の支配状態を保護しようとするもの
ゲヴェーレ:ゲルマン法上の占有であり、法の支配状態を本権自体の現象形態として扱うもの
所有の意思の有無:その占有を生じさせた原因たる事実(占有の権限)の性質によって客観的に判断
他主占有から自主占有に転換される場合(185条):他主占有者が自己に占有をなさしめた者に対して所有の意思があることを表示した場合。他主占有者が新権限により更に所有の意思をもって占有を始めた場合
善意取得(即時取得):趣旨は、追求権制限説、公信力説。対象は、所有権・質権
善意取得(即時取得)の要件:動産であること。取引によって占有を取得したこと。無権利者から取得したこと。平穏・公然・善意・無過失で占有を取得したこと
占有物が盗品または遺失物のとき:被害者または遺失主は、盗難または遺失のときより二年間は占有者に対してその物の回復を請求することができる
家畜外動物の取得の要件(195条):家畜外の動物。逃走より1ヵ月以内に飼養主の回復請求がないこと。占有の始め善意であること
占有訴権:物権的請求権と同様の権利が占有しているという状態だけで認められるもの。存在理由は、法秩序維持説、本権保護説、債権的利用権者保護説。種類は、占有保持の訴、占有保全の訴、占有回収の訴
占有保持の訴(198条):占有者がまだ占有を有しているが、部分的に占有物を侵害されている場合にそれを排除しうる権利。効力は、妨害の停止及び損害賠償。提起期間は、原則・妨害の存する間又は其止みたる後一年内、例外・工事着手より1年又は工事竣成
占有保全の訴(199条):占有を妨害されるおそれがある場合に、そのおそれを排除しうる権利。効力は、妨害の予防又は損害賠償の担保。提起期間は、原則・妨害の危険の存する間、例外・工事着手より1年又は工事竣成
占有回収の訴(200条):占有者が占有を侵害された場合それを排除しうる権利。提起期間は、侵奪の時より1年内
占有の侵害:占有者の意思に基づくことなく占有が奪われたこと
占有権の消滅事由(203条):占有者が占有の意思を放棄するか、占有物の所持をうしなうこと
代理占有権の消滅事由(204条):本人が代理人によって占有する意思を放棄した場合。代理人が本人に対して自己または第三者のために占有物を所持する意思を表示した場合。代理人が占有物の所持をうしなった場合
準占有(205条):物の支配を伴わない財産的利益の事実的支配関係。要件は、自己のためにする意思、財産権の行使
所有権(206〜264条):法令の範囲内において自由にその所有物を使用、収益、処分することのできる権利。法律的特性は、観念性、全面性、渾一性、弾力性、恒久性
相隣関係(209〜238条):相隣接する不動産所有者の相互の利用を調節することを目的とする関係
囲繞地通行権(210〜213条):袋地または準袋地の所有者が公路に至るために囲繞地を通行する権利
袋地:他人の土地に囲繞されて公路に通じないこと
準袋地:池沼や崖岸などによらなければ公路に出られないこと
建築基準法65条:防火地域又は準防火地域内にある建築物で、外壁が耐火構造のものについては、その外壁を隣地境界線に接して設けることができる
無主物先占(239条1項):無主の動産を所有の意思をもって占有することによって、所有権を取得すること
遺失物(240条):占有者の意思によらずにその占有を離れた物
埋蔵物(241条):土地その他の物の中に、外部からは容易に目撃できないような状態におかれ、現に所有者が何人であるかを容易に知りえない物
添付:附合、混和、加工の総称。趣旨は、社会経済的利益説、取引安全説
不動産の附合(242条):動産が不動産に付着しこれを分離することが、事実上不可能または社会経済上著しく不利な程度に至ること。強い附合(社会通念上の独立性が乏しい場合)と弱い附合(社会通念上の独立性がある場合)。効果は、不動産の所有者は附合した物の所有権を取得
強い附合の効果:強い附合の場合には、分離することの社会経済的不利益が著しく、また物権の目的物は独立性をもつことが要請されるから、242条但書は適用されない
動産の附合(243条、244条):数個の動産が附合して毀損しなければ分離できないか、または分離のため過分の費用を要する場合
混和(245条):固形物の混合、流動物の融和において、いずれが誰の所有物か識別できない状態となったときのこと。性質は、一種の動産の附合
加工(246条):他人の動産に工作を加え、新たな物を製作すること
所有権移転時期に関する学説:契約成立時説は、売買の効力発生と同時に所有権は移転する。有償性原理説は、登記、引渡、代金支払のいずれかがなされた時に移転する。漸次的移転説は、所有権は漸次的に移転する
有償性の原理:売買当事者間での経済的価値の等価的移転の保障
共同所有:数人が一つの物を所有すること。種類は、共有、合有、総有
共有:数人がそれぞれ共同所有の割合としての持分を有して一つの物を所有することをいい、その持分につき、各共有者は処分の自由をもち、かつ共有物につき持分に応じた分割請求の自由を有することをその特色とするもの
合有:共有と同じく多数の者が持分の割合によって一つの物を所有する状態であるが、各合有者は、共有者とは異なり共同の目的によって拘束され、持分権の処分も合有物の分割も請求できない
総有:多数人が団体を結成し、一個の物を所有するが、その団体は構成員から独立したものではなく、従って各構成員は物全体に対する支配権を有し、物の処分には原則として構成員全員の同意を必要とするという形態
251条、252条の内容:共有物の変更は、全員の同意。共有物の管理の方法は、持分の価格に従い過半数。保存行為は、各自単独
管理行為:目的物の保存・利用・改良行為。種類は、保存行為(財産の現状を維持する行為)、利用行為(収益を図る行為)、改良行為(財産の経済的価値を増加させる行為)
共有物分割の方法:現物分割は、各共有者に共有物を分量的に分割する方法。価格賠償は、共有者の一人が共有物全部を取得し、他の共有者に相応の金銭を支払う方法。代金分割は、共有物を第三者に売却し、その代金を各共有者に分割する方法
入会権:一定地域の住民の団体が一定の山林原野で、薪や建築用材などを、その団体の統制に従って共同して採取収益する慣習上の権利
準共有(264条):数人で所有権以外の財産権を有する場合の所有形態
地上権(265〜269の2条):工作物、竹木を所有するために他人の土地を使用しうる物権
地上権の存続期間を定めなかったとき(268条2項):裁判所は当事者の請求によって、20年以上50年以下の範囲内において工作物または竹木の種類及び状況その他の事情を考慮して定める
区分地上権(269条の2):地下または空間に工作物を所有するため設定する地上権
永小作権(270〜279条):小作料を支払って、他人の土地で耕作または牧畜をすることができるように設定する物権
永小作権の存続期間(278条):20年以上50年以下とされ、期間を定めなかったときは、別段の慣習がない限り30年とされる
地役権(280〜294条):特定の土地(要役地)の便益のために他人の土地(承役地)を利用する権利
担保:債権の弁済を安全・確実にするための制度。人的担保(債務者以外の者の一般財産をもって担保とするもの)と物的担保(担保目的物の有する経済的価値によって担保するもの)
担保物権:債務者または第三者の特定財産の上に、債権者が債権の弁済を確保するために優先的に権利を行使しうる物権。効力は、優先弁済的効力、留置的効力、収益的効力。通常有する性質(通有性)は、附従性、随伴性、不可分性、物上代位性
附従性:債権のないところに担保物権はないという性質。種類は、成立における附従性、存続における附従性、消滅における附従性、優先弁済を受けるについての附従性
随伴性:債権が移転すれば担保物権もそれに伴って移転するという性質
不可分性:担保権者は債権全部の弁済を受けるまで目的物の上に権利を行使しうるという性質
物上代位性:担保権者は目的物の売却・賃貸・滅失・毀損等により債務者が受ける金銭その他の物(価値変形物)に対しても権利を行使しうるという性質。制度趣旨は、価値権説、特権説。「差押」が必要な理由は、特定性維持説、優先権保全説、二面説
留置権(295〜302条):他人の物を占有している者が、その物に関して生じた債権を有する場合に、その弁済を受けるまでその物を留置して、債務者の弁済を間接的に強制するもの。優先弁済効・物上代位性なし
留置権の成立要件:債権がその物に関して生じたものであること。債権が弁済期にあること。留置権者が目的物を占有すること。占有が不法行為によって始まった場合でないこと
債権がその物に関して生じた場合:債権が物自体から発生した場合及び債権が物の返還請求権と同一の法律関係または事実関係から生じた場合
果実収取権(297条):留置権者が留置物より生じた天然果実または法定果実を取得し、他の債権者より先に弁済にあてることができること
留置:目的物の占有を継続すること
留置権の消滅事由:留置権者の義務違反による消滅請求があったとき。相当の担保の提供による消滅請求。占有の喪失。債務者の破産
先取特権(303〜341条):法律に定める特殊の債権を有する者が、先取特権の種類により、債務者の総財産、特定の動産または不動産から他の債権者に優先してその債権の弁済をうける担保物権。種類は、一般先取特権、動産先取特権、不動産先取特権。立法趣旨は、公平の原則、社会政策的考慮、当事者の意思の推測、特殊な産業保護
先取特権の種類:一般先取特権は、債務者の総財産を目的とする先取特権(306〜310条)。動産先取特権は、債務者の特定の動産を目的とする先取特権(311〜324条)。不動産先取特権は、債務者の不動産を目的とする先取特権(325〜328条)
一般先取特権の被担保債権(306〜310条):共益の費用。雇人の給料。葬式の費用。日用品の供給
動産先取特権の被担保債権(311〜324条):不動産の賃貸借。旅館の宿泊。旅客又は荷物の運輸。動産の保存。動産の売買。種苗又は肥料の供給。農業の労務。工業の労務。
建物に備え付けた動産:ある期間、継続して存置するために建物に持ち込んだ物すべて
不動産先取特権の被担保債権:不動産の保存。不動産の工事。不動産の売買
質権(342〜368条):債権者がその債権の担保として、債務者または第三者から受け取った物を債務が弁済されるまで留置して、債務の弁済を間接的に強制するとともに、弁済されない場合にはその物の価格によって優先的弁済を受けることのできる担保物権。成立要件は、当事者の契約と占有改定を含まない目的物の引渡し
質権によって担保される債権の範囲(346条):設定契約に別段の定めがない限り、元本、利息、違約金、質権実行の費用、質権保存の費用および債務の不履行または質物の隠れた瑕疵によって生じた損害の賠償
質権の留置的効力(347条):質権者が債権の弁済があるまで後順位担保権者、質物の譲受人や競落人に対しても目的物を留置することができること
転質(348条):質権者が、保管している質物を、自分の債務のために質入すること。承諾転質(設定者の承諾を得て行う転質)と責任転質(設定者の承諾を必要としない転質)。法的性質は、共同質入説と単独質入説。単独質入説は、質権譲渡説、質権質入説、質権再度質入説
責任転質:設定者の承諾を必要としない転質。効果は、原質権者が無過失責任を負担
責任転質の要件:転質権の被担保債権額が原質権のそれを超過しないこと。転質権の存続期間が原質権の存続期間内であること。占有の移転その他の質権の設定の一般的要件を備えること
流質契約の禁止(349条):質権設定者が設定行為または債務の弁済期前の契約をもって、質権者に弁済として質物の所有権を取得せしめ、その他法律に定めた方法によらずして質物を処分せしめることを禁止すること
質権に準用される規定(350条):必要費、有益費の償還請求権。果実収取権。使用収益権。物上代位権
動産質権(352〜355条):質権のうち動産を目的とするもの。成立要件は、当事者間の契約と占有改定を含まない目的物の引渡し
不動産質(356〜361条):不動産を目的とする質権
権利質(362〜368条):財産権を目的とする質権。対抗要件は、指名債権質・第三債務者への通知または第三債務者の承諾、記名社債質・会社の帳簿に記入、指図債権質・裏書
抵当権(369〜398の22条):債権者が債務者または第三者が供した担保物を、占有を移さずして設定者の使用、収益にまかせながら優先的に弁済をうけることのできる約定担保物権
近代抵当制度の原則:抵当権独立の原則。順位確定の原則。公示の原則。流通性確保の原則
抵当権の効力の範囲(370条):抵当地の上に存する建物を除く外、その目的たる不動産に付加して一体となる物におよぶ
付加(一体)物の意義:経済的一体性説は、附合物+従物。構成部分説(判例)は、附合物。洗車機・従物。雨戸・付合物
371条の内容:抵当権の効力は果実には及ばない。果実は、天然果実のみをさし、法定果実を含まない
372条の内容:抵当権に不可分性、物上代位、物上保証人の求償権の規定を準用
374条の内容:抵当権の被担保債権の範囲は、利息その他定期金があるときは、最後の2年分についてのみ
代価弁済(377条):抵当不動産につき所有権または地上権を買い受けた第三者が、抵当権者の請求に応じてこれにその代価を弁済したときは、抵当権はその第三者に対して消滅すること。効果は、抵当権が第三取得者のために消滅すること
代価弁済の要件(377条):抵当不動産について所有権または地上権を買い受けた者であること。抵当権者が請求したこと。第三取得者がこれに応じて売買代価を弁済すること
法定地上権(388条):抵当権設定当時、すでに土地と建物とが存在し、両者が同一の所有者に属する場合、その一方または双方に抵当権を設定し、競売されたとき、法律上当然発生する地上権。範囲は、建物利用に必要な範囲。対抗要件は、地上権の登記または建物の登記。建物共有は成立、土地共有は不成立、双方共有は不成立
法定地上権の成立要件:抵当権設定当時に土地の上に建物が存在すること。抵当権設定時に土地と建物が同一の所有者に帰属すること。土地と建物の一方または双方に抵当権が存在すること。競売が行われて、土地建物が別異の者に帰属すること
抵当権実行の要件:有効な債権・抵当権の存在。被担保債権の履行期の到来。第三取得者への抵当権実行の通知
第三取得者の費用償還請求権(391条):抵当物権の第三取得者の権利が抵当権の実行によって消滅した場合、この第三取得者が抵当不動産について支出した必要費または有益費が一種の共益費と考えられることから、これらの者にその償還のため、優先的な権利を認めようとするもの。効果は、競売裁判所が競売代金から、競売費用を控除して、まず、第三取得者に費用を償還
第三取得者:ひろく抵当不動産上に何らかの地位を取得したことに基づき、不動産について費用を支出した者を指し、所有者の他、地上権、永小作権、賃借権の取得者も含む
抵当権の処分(375条):自分の債務の担保とすることの外、その抵当権またはその順位を同一債務者に対する他の債権者の利益のために譲渡もしくは放棄すること。種類は、転抵当、抵当権の譲渡・放棄および抵当権の順位の譲渡・放棄、抵当権の順位の変更。対抗要件は、主たる債務者に通知するかまたは債務者が承諾すること
転抵当(375条1項前段):抵当権をさらに他の債権のために担保に入れること
抵当権の譲渡:抵当権者が同一の債務者に対する他の無担保債権者に抵当権を譲渡することであり、これにより無担保債権者は譲渡人の抵当債権額の範囲内において自分の債権額だけ抵当権を取得し、譲渡人はその範囲内で無担保債権者となる
抵当権の放棄:抵当権者が同一の債務者に対する他の無担保債権者に抵当権を放棄することであり、これにより無担保債権者と譲渡人は抵当債権額を各自の債権額に応じて分配することになる
抵当権の順位の譲渡:同一の債務者に対する他の債権者に抵当権の順位を譲渡することであり、これにより各自の債権額の範囲内において抵当権の順位の変更が生じる
抵当権の順位の放棄:同一の債務者に対する他の債権者に抵当権の順位を放棄することであり、これにより各自の債権額につき同順位の抵当権となって分配することになる
共同抵当(392条):同一債権の担保として、数個の不動産の上に設定された抵当権。効用は、被担保債権の充分な満足、価値の下落を防ぐ、危険の分散
抵当権の時効消滅(396条):被担保債権が消滅時効にかからないで、抵当権のみが消滅時効にかかる場合があること
抵当不動産につき時効取得しえない者:所有者にあらざる債務者及び抵当権設定者
根抵当権(398の2〜398の22条):極度額の限度内で、不特定の債権を担保する抵当権。設定契約の内容は、極度額、債務者、担保すべき債権の範囲、元本確定期日。処分形態は、転抵当、全部譲渡、分割譲渡、一部譲渡
根抵当権の処分形態:転抵当は、抵当権をさらに他の債権のために担保に入れること。全部譲渡は、譲渡により、譲受人は極度額を全く新たに自由に利用でき、譲渡人は権利を失うもの。分割譲渡は、根抵当権を分割して一つだけを譲渡すること。一部譲渡は、譲渡人と譲受人とが極度額内の担保価値を共同で利用すること
根抵当権における被担保債権の範囲:債権者、債務者間の特定の継続的取引契約によって生じる債権。債権者、債務者間の一定の種類の取引によって生じる債権。特定の原因に基づき債権者、債務者間に継続して生じる債権。手形小切手上の債権
根抵当権によって担保される債権:確定したる元本。利息その他の定期金。債務の不履行によりて生じたる損害の賠償
累積式共同根抵当権:複数の不動産に設定されている根抵当権が、たとえ担保すべき債権の範囲を共通にしていてもそれらは互いに独立した存在として、それぞれの極度額までの債権が担保され、元本の確定も全く別個に決せられるもの
元本の確定:根抵当権が担保する債権が、その時点に存在するものに確定し、その後発生するものは担保されなくなること
設定者の極度額減額請求権(398条の21):根抵当権が確定した後に被担保額が少なく、極度額に満たない場合、根抵当権設定者がその時に存する元本とそれから二年間に生ずる利息の合計額まで、極度額を減額するように請求できること
広義の譲渡担保:債権担保のため目的物の所有権その他の財産権を債権者に譲渡し、一定期間内に債務を弁済するときは、これを再び返還させるもの。売渡担保と狭義の譲渡担保。法的構成は、所有権的構成(形式重視)と担保的構成(実質重視)
売渡担保:信用の授受を売買の形式によって行ない、債権・債務関係を残さないもの
狭義の譲渡担保:信用の授受を債権・債務の形式で残しておくもの
受戻権:被担保債権の弁済期到来後に、債務者等が債務を弁済して、目的物の所有権を復帰させる権利
帰属清算方式:目的物を適正に評価し、清算金を産出してこれを債務者に交付
処分清算方式:目的物を第三者に処分し、代価から清算金を算出してこれを債務者に交付
流動動産譲渡担保:特定の倉庫の中にある動産を一括して目的物とするような場合であり、その中の目的物は入れ替わることが予定されている動産譲渡担保
所有権留保:目的物は売主から買主に引き渡されるにもかかわらず、代金が完済されるまで売主が目的物の所有権を留保すること
仮登記担保:代物弁済の予約、停止条件付代物弁済契約、売買の予約など、名称の如何を問わず、金銭債務を担保する目的で、仮登記の方法で設定する担保契約
代理受領:銀行(債権者)が、融資先に対して融資をするにつき、融資先が自己の債務者(第三債務者)に対して有する債権の弁済受領の委任を受け、その融資金の弁済に充当する、という法手段
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