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身分法データベース


1004条2項の要旨:公正証書遺言は検認不要。

相続人への贈与(特別受益)は、原則1年超でも、遺留分減殺の対象。

相続人が遺贈所有権移転登記抹消を求める場合、遺言執行者でなく、受遺者が被告。

遺言執行者がある場合、相続人は、相続財産の処分その他遺言の執行を妨げる行為不可。但し、遺言が特定財産に関する場合、その財産のみ適用。

1019条の要旨:正当事由あるとき、利害関係人は、遺言執行者の解任を家裁に請求可。遺言執行者は、正当事由あるとき、家裁の許可を得て、辞任可。

966条:被後見人が、後見の計算の終了前に、後見人又はその配偶者若しくは直系卑属の利益となるべき遺言をしたときは、その遺言は、無効とする。前項の規定は、直系血族、配偶者又は兄弟姉妹が後見人である場合には、適用しない。

983条の要旨:特別方式遺言は、遺言者が普通方式遺言できるようになった時から六箇月間生存で無効。

958条の2の要旨:期間内に権利主張がないときは、相続人・債権者・受遺者は、権利行使不可。

期間内申出せず失権した相続人は、特別縁故者への財産分与後に残余財産があっても、相続権主張不可。

債権を取り立て収受領得する行為は、相続財産処分。

法定単純承認事由:(保存行為・短期賃貸借でない)相続財産処分。熟慮期間内に限定承認・相続放棄なし。相続財産を隠匿・消費・目録不記載。

相続人が自己のために相続が開始した事実を知りまたは確実に予想しながら相続財産を処分した場合でなければ単純承認とみなされない。

特別受益額は、客観的に定まるものであるため、共同相続人は家裁に定めることを請求できない。

904条の2・3項:寄与分は、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額から遺贈の価額を控除した残額を超えることができない。

被相続人が遺言で相続分の指定をしていても、協議で寄与分を定めること可。

扶養権利者が請求の意思表示をし遅滞に陥った過去の扶養料は、扶養義務者の相続人が支払義務を承継。

推定相続人の廃除は、被相続人の生前は被相続人のみ、遺言の場合は遺言執行者のみが家裁に請求可。

894条1項:被相続人は、いつでも、推定相続人の廃除の取消しを家庭裁判所に請求することができる。

廃除の取消しは家裁の審判等で効力を生じ、相続人に対し被相続人が廃除を取り消す旨の意思表示をしただけでは効力を生じない。

廃除後に養子縁組がされたときは、相続権を新たに取得。

事実上の父子関係があっても、認知ない嫡出でない子は、互いに扶養義務ない。

842条:未成年後見人は、一人でなければならない。

839条1項:未成年者に対して最後に親権を行う者は、遺言で、未成年後見人を指定することができる。ただし、管理権を有しない者は、この限りでない。

843条1項:家庭裁判所は、後見開始の審判をするときは、職権で、成年後見人を選任する。

867条1項:未成年後見人は、未成年被後見人に代わって親権を行う。

親権者の定めのないまま、誤って協議離婚届が受理された場合、親権者の指定がなされるまで共同親権。

818条3項:親権は、父母の婚姻中は、父母が共同して行う。ただし、父母の一方が親権を行うことができないときは、他の一方が行う。

817条の4の要旨:二十五歳未満は、(特別養子の)養親不可。ただし、養親となる夫婦の一方が二十五歳未満でも、二十歳以上ならOK。

794条の要旨:後見人が被後見人を(特別養子以外の)養子とするには、家裁の許可必要。後見人の任務終了後、管理の計算が終わらない間も、同様。

人訴14条1項:人事に関する訴えの原告又は被告となるべき者が成年被後見人であるときは、その成年後見人は、成年被後見人のために訴え、又は訴えられることができる。ただし、その成年後見人が当該訴えに係る訴訟の相手方となるときは、この限りでない。

768条2項の要旨:財産分与について、当事者間に協議が調わないとき、又は協議できないときは、当事者は、家裁に対し協議に代わる処分を請求可。ただし、離婚から二年経過したときは不可。

詐欺・強迫による婚姻・離婚の取消しを家裁に請求できるのは、婚姻・離婚の意思表示をした本人のみ。

不動産の登記名義が夫婦の共有名義でも、実質は一方が対価の全部を支払って取得した場合、共有財産とはならない。

918条2項:家庭裁判所は、利害関係人又は検察官の請求によって、いつでも、相続財産の保存に必要な処分を命ずることができる。

926条1項:限定承認者は、その固有財産におけるのと同一の注意をもって、相続財産の管理を継続しなければならない。

一部の相続人の熟慮期間が満了しても他の相続人が期間内であれば限定承認できる。

限定承認をした共同相続人の一人又は数人について法定単純承認事由があるときは、相続債権者は、相続財産をもって弁済を受けることができなかった債権額について、当該共同相続人に対し、その相続分に応じて権利を行使することができる。

相続人が相続財産がないと信じ信ずるに相当理由ある場合の熟慮期間起算時は、相続財産の全部または一部を認識した時or通常認識できた時。

被相続人が遺言で5年内の一定期間遺産分割を禁止している場合共同相続人全員が合意しても遺産分割不可。

911条:各共同相続人は、他の共同相続人に対して、売主と同じく、その相続分に応じて担保の責任を負う。

893条:被相続人が遺言で推定相続人を廃除する意思を表示したときは、遺言執行者は、その遺言が効力を生じた後、遅滞なく、その推定相続人の廃除を家庭裁判所に請求しなければならない。この場合において、その推定相続人の廃除は、被相続人の死亡の時にさかのぼってその効力を生ずる。

1010条:遺言執行者がないとき、又はなくなったときは、家庭裁判所は、利害関係人の請求によって、これを選任することができる。

相続人が遺言者たる被相続人の意思を実現させるために法形式を整える趣旨で有効な外形を作出する行為をしたときは相続欠格者には該当しない。

父または母と氏を異にするため氏の変更をした未成年の子は成年に達した時から1年以内に戸籍法の届出によって従前の氏に復することができる。

790条1項:嫡出である子は、父母の氏を称する。ただし、子の出生前に父母が離婚したときは、離婚の際における父母の氏を称する。

父の死亡により母が婚姻前の氏に復した後に嫡出子が生まれた場合子は父の死亡の際の父母の氏を称する。

離婚復氏後3か月を徒過しても、やむを得ない事由がある場合には家裁の許可を得てその旨を届け出ることによって、離婚の際の氏を称することができる。

877条1項:直系血族及び兄弟姉妹は、互いに扶養をする義務がある。

第三者の金銭債務につき、親権者自らが連帯保証するとともに、子の代理人として連帯保証をし、かつ、親権者と子が共有する不動産について抵当権を設定することは利益相反行為に該当。

784条:認知は、出生の時にさかのぼってその効力を生ずる。ただし、第三者が既に取得した権利を害することはできない。

準正の効力発生時期:婚姻準正・認知準正共に「婚姻の時」とするのが通説。

748条1項:婚姻の取消しは、将来に向かってのみその効力を生ずる。

父母の婚姻によって婚姻準正の効力が生じた後に、その婚姻が取り消された場合であっても、準正嫡出子の地位に影響はない。

754条:夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし、第三者の権利を害することはできない。

761条:夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。

827条:親権を行う者は、自己のためにするのと同一の注意をもって、その管理権を行わなければならない。

1008条の内容:相続人他利害関係人は遺言執行者に相当期間内の就職承諾確答催告可。期間内確答ないときは承諾とみなす。

995条:遺贈が、その効力を生じないとき、又は放棄によってその効力を失ったときは、受遺者が受けるべきであったものは、相続人に帰属する。ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従う。

1002条1項:負担付遺贈を受けた者は、遺贈の目的の価額を超えない限度においてのみ、負担した義務を履行する責任を負う。

1002条2項の内容:受遺者が負担付遺贈放棄のときは負担利益者が自ら受遺者になること可。ただし、遺言別段意思に従う。

体系順データ

財産法:財産の支配及び取引を規律する法



身分法:家族関係を規律する法。親族法(身分関係を規律する法)と相続法(身分に基づく財産関係を規律する法)

身分権:人が身分関係に基づいて身分法上有する権利。特色は、一身専属的性質、義務的性質、強制執行に適しない、排他的性質。分類は、身分的支配権、身分的形成権、身分的請求権

身分行為:身分上の法律効果を発生せしめる法律行為。種類は、形式的身分行為、支配的身分行為、付随的身分行為。特性は、要式性、代理に適さない、条件・期限になじまない、意思主義的



身分行為の種類:形式的身分行為は、直接に身分の得喪変更を生ぜしめる行為。支配的身分行為は、特定の身分に基づいて他人の身上に身分的支配を及ぼす行為。付随的身分行為は、身分上の変動に付随してなされる行為

親族(725〜881条):血縁や婚姻を通じて関係が形成される一定の範囲の者。範囲は、六親等内の血族、配偶者、三親等内の姻族

血族:出生により血縁関係にある者または血縁関係と同視せられる関係にある者。自然血族(肉親としての血縁関係)と法定血族(養子と養親及び養親の血族との関係)



親族関係の消滅:配偶関係の消滅が死亡・離婚・婚姻の取消。姻族関係の消滅が死亡・残された配偶者の終了の意思表示・離婚・婚姻の取消



親族関係の扶助義務(730条):直系血族、同居の親族が互いに扶け合うこと



婚姻:法律によって承認された男女の性結合であり、永続的な共同生活関係。近代的な婚姻の特徴は、一夫一婦制、自由な意思に基づく婚姻、夫婦の平等。成立要件は、婚姻意思の合致、婚姻障碍の不存在、戸籍法の定める届出

婚姻意思:社会通念に従い婚姻とみられる生活共同体を創設しようとする意思(実質意思説、判例・通説)。身分行為に必要な届出書を提出する意思(形式意思説)。婚姻の法的効果の取得を欲する意思(法的意思説)

婚姻障碍:不適齢者の婚姻。重婚。再婚禁止期間中の女の婚姻。近親婚

再婚禁止期間(733条):女について前婚の解消または取消の日から六か月間。但し、女が前婚の解消または取消の前から懐胎していた場合には、その出産の日から再婚禁止期間ではなくなる

近親婚の禁止の範囲(734〜736条):直系血族または3親等内の傍系血族間、直系姻族間、養親子関係者間。但し、養子と養親の実子との婚姻は可

養親子関係者間の婚姻禁止(736条):養子、その配偶者、直系卑属またはその配偶者と養親またはその直系卑属との間では、親族関係が終了した後でも婚姻することができないこと

婚姻の無効:何ら婚姻の効果が生じないこと。無効原因は、人違その他の事由によって当事者に婚姻をする意思がないとき、当事者が婚姻の届出をしないとき

婚姻の取消原因:婚姻障碍あるとき。詐欺・強迫あるとき

婚姻の取消権者:当事者、親族、(当事者死亡除き)検察官。詐欺・強迫は当事者のみ

婚姻の一般的効力:夫婦同氏の原則。同居、協力、扶助義務。成年擬制。契約取消権。相続権

生活扶助の義務(親族扶養の義務):生活の単位を異にしている親族が一方の生活不能に際して偶発的、例外的に負う義務。身分相応の生活をしてなお余りある場合に相手の生活を外から支えること

生活保持義務(夫婦扶助の義務):扶養することがその身分関係の本質的不可欠的要素をなしているもの。お互いに自己と同程度の生活を享受させること

成年擬制(753条):未成年者が、婚姻により成年として扱われること。法定代理人の同意も不要となり、父母の親権からも離れること

夫婦契約取消権(754条):夫婦間の契約はいつでも取り消すことができること

夫婦財産制(755〜762条):夫婦間の財産上の権利義務に関する規定を総称したもの。契約財産制と法定財産制

夫婦別産制(762条):夫婦財産の別帰属・別管理を原則とする制度

日常家事債務の連帯責任(761条):夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときに、他の一方がこれによって生じた債務について責めを負うこと

日常家事:夫婦が共同生活を営むうえで通常必要とされる一切の事項。衣食住につき、その夫婦の資産、収入、社会的地位等から総合的かつ客観的に判断

婚姻の解消原因:夫婦の一方の死亡による場合。離婚の場合

離婚の種類:協議離婚。調停離婚。審判離婚。裁判離婚

協議離婚の成立要件:当事者間の離婚意思の合致。戸籍法に定められた届出

裁判離婚の原因(770条):不貞行為。悪意の遺棄。3年以上生死不明。不治の精神病。その他婚姻を継続し難い重大な事由

離婚の一般的効果:婚姻の解消。姻族関係の解消。復氏。祭祀財産の承継。夫婦財産関係の消滅

財産分与請求権の法的性質:婚姻中の財産の潜在的持分の清算。離婚による生活困窮者に対する扶養。離婚による精神的損害の賠償

破綻主義:離婚裁判は、婚姻を継続し難い夫婦について、その破綻の事実に基づき離婚の宣言をするものであり、有責・無責を問わないとするもの

婚約:将来結婚しようという当事者間の契約。要件は、当事者間の合意

結納:将来成立すべき婚姻生活を目的とする贈与

内縁:婚姻意思を有し、実質上婚姻生活を営みながら、届出を欠くため法律上夫婦と認められない男女の結合

内縁の成立要件:婚姻への意思があること。夫婦共同生活が存在すること

嫡出子:婚姻関係にある男女間に懐胎・出生した子。生来嫡出子と準正嫡出子

嫡出子の要件:母が妻たる身分を有すること。婚姻中に懐胎したこと。夫の子であること

嫡出子と推定される要件:妻が婚姻中に懐胎した子であること

772条:妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。婚姻成立の日から200日後又は婚姻の解消若しくは取消の日から300日以内に生まれた子は婚姻中に懐胎したものと推定する

父を定める訴(773条):女が前婚の解消もしくは取消後、六か月以内に再婚して子が生まれた場合は、この子は離婚した前夫の子とも推定されるし再婚した夫の子とも推定されるので、父がどちらなのか定める訴

嫡出否認の訴(774条、775条):妻が婚姻中に懐胎した子であるが、夫の子ではない場合に、夫が否認権を行使するために提起する訴。提起期間は、夫が子の出生を知ったときから一年以内

認知(779〜789条):嫡出でない子についてその父または母との間に、意思表示または裁判により親子関係を発生させる制度。任意認知と強制認知。効果は、子の出生時に遡って親子関係を発生させること



783条1項:父は、胎内に在る子でも、これを認知することができる。この場合には、母の承諾を得なければならない

783条2項:父又は母は、死亡した子でも、その直系卑属があるときに限り、これを認知することができる。この場合において、その直系卑属が成年者であるときは、その承諾を得なければならない

強制認知(787条):父の意思に反しても、父が任意認知したのと同様の効果を生じさせること。提訴権者は、子、その直系卑属、またはこれらの者の法定代理人。提訴期間は、父または母が死亡の日から三年以内

準正(789条):父母の婚姻を原因として、非嫡出子に嫡出子としての身分を取得させる制度。婚姻準正(認知された子の父母が婚姻する場合)と認知準正(父母が婚姻した後に子が認知される場合)



養子縁組:人為的に親子関係を発生させる制度。成立要件は、縁組意思の合致、縁組障碍の不存在、戸籍法の定める届出。効力は、嫡出子たる身分の取得、法定血族関係の発生

縁組の障害事由がない:養親となる者が成年者である。養子が尊属、年長者ではない。後見人と被後見人の縁組に家裁の許可がある。配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにしなければならない。未成年者を養子とする場合に家裁の許可がある

特別養子制度(817の2〜817の11条):幼児を養子にとる場合に、実体法上も戸籍上も養親の実子として取り扱う制度。実親による看護が著しく困難または不適当であるなどの特別な事情がある場合に、家裁が審判によって成立させるもの

特別養子縁組の成立要件:夫婦共同縁組の原則。原則として25才未満の者は、養親となることはできない。原則として、養親となる者の家裁への請求の時に6才に達している子は、養子となることはできない。父母の同意。縁組の必要性。試験養育

縁組の無効原因(802条):人違いその他の事由によって当事者間に縁組をする意思がないこと。当事者が縁組の届出をしないこと

縁組の取消原因(804〜808条):養親が未成年者。養子が尊属または年長者。後見人、被後見人間の無許可縁組。養子が未成年者の無許可縁組。詐欺、強迫による縁組

離縁(811〜817条):縁組の解消。いったん有効に成立した縁組の効果を、縁組後に生じた事由に基づき将来に向かって消滅させること。協議離縁と裁判離縁。効果は、法定嫡出親子関係の消滅、復氏、親権消滅、祭祀財産の承継、扶養・相続関係の消滅

裁判離縁の原因(814条1項):他の一方から悪意で遺棄されたこと。養子の生死が三年以上明らかでないこと。その他縁組を継続し難い重大な事由があること

親権(818〜837条):父母の養育者としての地位・職分から流出する権利義務の総称。子を監護し、教育し、子の財産を管理することを内容とする親の権利義務。身上監護権(820条)と財産管理権(824条)。身上監護権は、居所指定権、懲戒権、職業許可権、身分上の行為の代理権

身上監護権の内容:居所指定権(821条)。懲戒権(822条)。職業許可権(823条)。身分上の行為の代理権(775条等)

財産管理権の内容:財産の管理・保存・利用・改良を目的とする行為。価値を維持するための処分行為。子の財産行為の代表

父母婚姻中の共同親権(818条3項):子の監護、教育、財産管理についての代理・同意行為は、父母共通の意思にて決定すること

819条3項:子の出生前に父母が離婚した場合には、親権は、母がこれを行う。但し、子の出生後に、父母の協議で、父を親権者と定めることができる

表見的共同代表の要件(825条):親権者の一方が共同名義で子の法律行為を代理し、または、子の法律行為に同意をあたえたこと。共同名義を用いることについて他方の父母の許諾がないこと。相手ある法律行為であること。法律行為の相手方が悪意でないこと

利益相反行為(826条):父母の一方または双方と子との利益が相反する行為

親権の喪失事由:絶対的事由は、子の死亡、婚姻、成年。相対的事由は、親権者の死亡、離婚、行使不能、辞退、剥奪

親権剥奪の要件(834条):親権濫用または著しい不行跡(実質的要件)。子の親族または検察官の請求(形式的要件)

管理権剥奪(835条):要件は、管理失当によって子の財産を危うくしたとき(実質的要件)、子の親族または検察官の請求(形式的要件)。効果は、財産管理権のみ失う

後見(838〜876条):未成年者または成年被後見人の財産管理、監護、教育などを目的とする制度。未成年後見と成年後見

後見開始の原因(838条):未成年後見は、親権を行う者がないOR親権者が管理権を有しない。成年後見は、後見開始の審判

後見人の欠格事由(847条):未成年者。家裁で免ぜられた法定代理人、保佐人又は補助人。破産者。被後見人に対して訴訟をし、またはした者及びその配偶者並びに直系血族。行方の知れない者

後見の絶対的終了原因(後見そのものが終了する場合):被後見人の死亡。未成年者が成年となる場合。後見開始の審判の取消。未成年者に対し親権を行う者ができた場合

後見の相対的終了原因(後見人の交替が行われる場合):後見人の死亡。辞任、解任、欠格事由の発生。法定後見人の基礎たる身分の喪失

後見監督人となることができない者:後見人の配偶者・直系血族および兄弟姉妹。後見人の欠格事由に該当する者

後見監督人の職務(851条):後見人の事務の監督。後見人欠如の際のその選任請求。急迫時の必要処分。後見人・被後見人間の利益相反行為についての被後見人の代表

相続(882〜1044条):自然人の財産法上の地位を、その者の死後に、法律および死亡者の最終意思の効果として、特定の者に承継させること

相続回復請求権(884条):真正の相続人が、表見相続人に対し、相続権の確認を求め、あわせて相続財産の返還など相続権の侵害を排除して相続権の回復を求める権利。消滅時効は、相続権の侵害の事実を知ったときから5年、相続開始のときから20年

被相続人、相続人同時存在の原則:被相続人が死亡したときに、相続人は権利能力者として存在しなければならないという原則

代襲相続(887条2項・3項、889条2項):推定相続人である子または兄弟姉妹が、相続の開始以前に死亡し、または廃除、相続欠格により相続権を失ったときに、その者の子がその者に代わって相続すること。趣旨は、直系卑属の生活保障

相続欠格事由(891条):故意に被相続人または先順位もしくは同順位の相続人を殺しまたは殺そうとして、刑に処せられた者。被相続人が殺害されたことを知っていながら告訴・告発しなかった者。詐欺・強迫によって被相続人の遺言の作成・取消・変更を妨げた者。詐欺・強迫により被相続人に相続に関する遺言をさせ、またはその取消・変更をさせた者。相続に関する被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者

相続人の廃除(892条):遺留分を有する推定相続人に虐待・重大な侮辱・著しい非行があったとき、被相続人の意思感情を尊重し、被相続人の請求に基づいて家裁が審判または調停によって、相続権を剥奪する制度

相続人の廃除の要件:廃除される者は遺留分を有する推定相続人であること。廃除原因があること。家裁に廃除の請求をすること。廃除の審判または調停があること

遺産分割:共同相続財産を、相続分に応じて、分割して、各相続人の単独所有とすること。遺産分割の行われる順は、指定分割、協議分割、審判分割。相続分は、相続分率・相続分額・相続分権

相続分:相続分率は、共同相続における各相続人の相続すべき割合(遺産総額に対する分数的割合)。相続分額は、相続分率に従って計算した財産額(現実に相続する財産額)。相続分権は、遺産分割前の共同相続人の地位(全遺産に対する包括的持分)

特別受益者制度(903条、904条):共同相続人中に被相続人から生前贈与や遺贈を受けた者がある場合、公平の見地より、これらの者は計算上特別受益を遺産に返還すべきものとした制度

寄与分の制度(904条の2):共同相続人の中に、被相続人の財産の維持形成に寄与した者がある場合に、相続分に寄与分を加えた額をもってその者の相続分とすることによって、その者に相続財産のうちから相当額の財産を取得させ、共同相続人間の実質的公平をはかろうとした制度

特別寄与者:共同相続人の中で、被相続人の事業に関する労務の提供又は財産の給付、被相続人の療養看護その他の方法により被相続人の財産の維持または増加につき特別の寄与をした者

909条:遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。但し、第三者の権利を害することができない

915条1項:相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。但し、この期間は、利害関係人又は検察官の請求によって、家庭裁判所において、これを伸長することができる

自己のために相続の開始があったことを知ったとき:相続の原因たる被相続人の死亡の事実を知り、それによって自己が相続人になったことを知った時

相続の承認:相続が開始した後に相続人がする相続受諾の意思表示

相続の放棄:被相続人の権利義務の承継を全面的に拒否する行為

939条:相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初から相続人とならなかったものとみなす

単純承認:被相続人の権利義務を無限に承継する相続形態

法定単純承認事由(921条):相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき。相続人が承認放棄の期間内に限定承認または放棄をしなかったとき。相続人が限定承認または放棄をした後でも、相続財産の全部もしくは一部を隠匿し、私にこれを消費し、または悪意でこれを財産目録中に記載しなかったとき

限定承認(922〜937条):相続によって承継する財産の限度で弁済する責任を負う相続形態

923条:相続人が数人あるときは、限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみこれをすることができる

財産分離(941〜950条):相続財産が相続人の固有財産と混合することを避け、相続財産自体について清算する制度。第一種財産分離(相続債権者または受遺者の請求)と第二種財産分離(相続人の債権者の請求)

相続人の不存在:相続人の存否が不確定なこと、及び無いことが明らかな場合

特別縁故者への相続財産分与制度(958条の3):相続人不存在の場合の相続財産の全部または一部を特別縁故者に対して分与する制度。遺産を国庫に帰属せしめるよりも、内縁配偶者や事実上の養子など、被相続人と深い縁故をもった者に与える方が好ましいとして創設された制度

特別縁故者:被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養監護に努めた者、その他被相続人と特別の縁故があった者

遺言(960〜1027条):遺言者の明確な最終意思を確かめて、これに法的効果を与えようとする制度。遺言を尊重する理由は、国民感情、財産処分の自由。成立時期は、遺言書作成時。効力発生時期は、遺言者死亡の時。遺言能力者は、満15才に達した者

遺言の性質:要式行為。相手方のない単独行為。代理に親しまない。撤回の自由。死亡によって初めて効力発生。法定事項についてのみなしうる

遺贈:遺言者が包括または特定の名義でその財産の全部または一部を処分すること。包括遺贈と特定遺贈

包括遺贈:相続財産の全部または分数的割合ないし割合額の遺贈

990条:包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する

特定遺贈:特定の具体的な財産的利益の遺贈

遺言の方式(967〜984条):普通方式遺言は、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言。特別方式遺言は、危急時遺言、隔絶地遺言

自筆証書遺言の方式(968条):遺言者が、その全文、日付、及び氏名を自筆し、これに印をおす

公正証書遺言の方式(969条):証人二人以上の立ち合い。遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授。公証人が、遺言者の口述を筆記し、それを遺言者及び証人に読み聞かせる。遺言者及び証人が、筆記の正確なことを承認した後、各自これに署名し、印をおす。公証人が、その証書は以上の方式に従って作ったものである旨を付記して、これに署名し、印をおす

秘密証書遺言の方式(970条):遺言者が、その証書に署名し、印をおす。遺言者が、その証書を封じ、証書に用いた印章を以てこれに封印。遺言者が、公証人一人及び証人二人以上の前に封書を提出して、自己の遺言者である旨並びにその筆者の氏名及び住所を申述。公証人が、その証書を提出した日付及び遺言者の申述を封紙に記載した後、遺言者及び証人とともにこれに署名し、印をおす

遺言の証人または立会人となることができない者(974条):未成年者。推定相続人、受遺者及びその配偶者並びに直系血族。公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び雇人

遺言執行者:遺言が効力を生じた後に、その内容を実現するために必要な一切の事務を執るときに、この遺言を執行すべき者として、とくに指定または選任された者

遺言でのみなしうる行為:後見人の指定。後見監督人の指定。相続分の指定または指定の委託。遺産分割方法の指定または指定の委託。遺産分割の禁止。遺産分割における共同相続人間の担保責任の指定。遺言執行者の指定または指定の委託。遺贈の減殺方法の指定

遺言でも生前行為でもなしうる行為:認知。推定相続人の廃除及びその取消。特別受益者の相続分の指定。財産の処分。寄付行為。信託の設定

遺言によってもなしえない行為:相続人の指定。遺留分の指定。財産分離の請求。自己の配偶者に対する扶養義務の順位指定

遺留分(1028〜1044条):被相続人の生前処分または死因処分によっても奪われることのない相続人に留保された相続財産の一定割合

遺留分の割合(1028条):直系尊属のみ・被相続人の財産の三分の一、その他・被相続人の財産の二分の一

遺留分算定(1029〜1030条):被相続人が相続開始の時において有した財産の価格に相続開始前一年間にした贈与の価格を加え、債務の全額を控除

1033条:贈与は、遺贈を減殺した後でなければ、これを減殺することができない

1037条:減殺を受けるべき受贈者の無資力によって生じた損失は、遺留分権利者の負担に帰する

1039条:不相当な対価を以てした有償行為は、当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものに限り、これを贈与とみなす。この場合において、遺留分権利者がその減殺を請求するときは、その対価を償還しなければならない

減殺請求権の消滅時効期間(1042条):遺留分権利者が、相続の開始及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知ったときから一年、相続の開始の時から10年

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